胸部異常陰影
どのような病気か
「胸部異常陰影」は、健診などで胸部レントゲン・CTを撮った際に認められた陰影に対して、暫定的な病名です。
数多くの呼吸器疾患が鑑別として挙げられ、それに対して最適な検査を行い、時に迅速に治療を並行して行っていくことが、私達呼吸器内科医の役割となります。
どのように診断を行うか
レントゲン・CTでの陰影の性状、症状、血液検査などの検査結果を踏まえて、鑑別診断を挙げ、より身体への負担が低い検査から検査を進めていきます。
具体的には
レントゲン検査
胸部CT検査
血液検査や喀痰検査
生検(経気管支肺生検、CTガイド下肺生検、外科的肺生検)
となります。生検となりますと、大きな病院で(入院の上)実施が必要となります。ただし、当然ながら胸部異常陰影を指摘された方全員が、生検が必要ではなく、あくまでも疑う疾患やその時の状況によります。
どのように治療を行うか / 当クリニックでどのように外来通院して頂くか
精査で診断がついた場合は、それによって治療方針が変わります。
「陳旧性炎症性変化」「石灰化」といったものは、以前の炎症・肺・結核後の痕跡であり、経過観察となります。
ごく小さな陰影を見つけた場合でも、肺癌の初期をみている可能性や炎症性の陰影をみている可能性があります。陰影の大きさや形状を評価の上、間隔をあけながらCTで慎重に経過を追っていく必要があります。